「余白」
2021.04.17長野県の南部。中央アルプスと南アルプスに挟まれた、広くて明るい谷「伊那谷」。暮らして実感する豊かさ。日々の記録を集めたら、伊那谷の魅力が見えてくる気がした。
“伊那谷の魅力は?”
と、先日ある人にたずねられた。
新潟から縁あって
Iターンして9年
この地域に惚れて
移り住んだわけじゃないけど
すっかり惚れ込んでいる
はじめは
空の青、山の緑
圧倒的な自然が
なんて美しいんだと思った
そのあとは
ここに暮らす
調和を大事にする
まあるい雰囲気の人々に
たくさん出会い
おもしろくて
魅力的な人とも
たくさん知り合った
そうしてる間に
家族が増え
また増え
暮らしの視点も
少し変化した
いま思う、
伊那谷の魅力は
「余白」
暮らす上で足りないものはないけど
物もお店も多すぎず
人も多すぎず
電線ひとつない
山と空を見渡せる景色や
車を気にせず
思い切り走れる散歩道
遊具はすくなくても
とにかく広い公園が
あちこちにある
暮らしの中に
余白というゆとりがあって
遊びやおもしろいことを
探したり考えて生み出す
おもしろさが
子どもにとっても
大人にとっても
あるように思う
ダム湖に流木を
投げるだけの遊びや
草花を摘んで愛でる時間を
一緒に楽しむ
おいしい
たのしいスポットをさがし
魅力的な人に会いにいく
そんな私なりの
「余白」を楽しんでいる
そして
地域も人も
変化し育っていくもの
だと思うから
1年後、3年後、10年後
どんな風に見えているのかも
また楽しみでもある
“伊那谷の魅力は?”
私もたずねてみたい。
photo&text by Rika Kubota